山陽リレーコラム「平井の丘から」

食品ロスについて考える  國本あゆみ

掲載日:2019年5月30日
カテゴリ:健康栄養学科

 スーパーでつい買いすぎたり、食事を作りすぎたりして、食べきれず捨ててしまうことはありませんか?

 まだ食べられるにもかかわらず捨てられる食品を「食品ロス」と言います。日本では、「食品ロス」が、年間643万トン(平成28年度推計)も発生しています。世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料援助量(平成26年で年間約320万トン)の約2倍に相当します。また、日本人1人当たりに換算すると、「お茶碗約1杯分(約136g)」の食べ物が毎日捨てられている計算となります。

 このような食品ロス削減に向けて、期限間近の商品、規格外の商品を無償で提供し、福祉施設等へ寄付するフードバンクの活動など、国を挙げて様々な活動が行われています。また、コンビニエンスストアでは、消費期限の近づいた弁当などの購入をすることでポイントが付き、実質の値引きにつながるなど食品ロス削減に向けて取り組みが始まります。

 食物栄養学科では、学生が主体となり「地域を学んでのこさずたべよう」という岡山県の事業に携わらせていただいています。昨年度は和気町、今年度は真庭市で食品ロス削減の食育活動を行います。次世代を担う子どもたちに、「もったいない」の気持ちを育み、食品ロス削減の輪を広げたいと考えています。

 食品ロスの約半分291万トンは、家庭からです。私も日ごろから「もったいない」の気持ちを忘れず、できることから食品ロスの削減を実践していきたいと思います。

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写真:和気町での食育の様子


【参考】
消費者庁ホームページ

岡山県「地域を学んでのこさずたべよう事業」ホームページ
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