山陽リレーコラム「平井の丘から」

農福学連携をとおして 大島珠子
[2022年11月24日]

掲載日:2022年11月24日
カテゴリ:看護学研究科・助産学専攻科・看護学部

みなさんは、農福連携をご存じですか?一般的には農業の人手不足と福祉の労働場所の確保をマッチングしたものと言われています。しかし、とても奥深く、農業分野で活躍することを通じて、自信や生きがいを持って社会参画を実現していく取組でもあります。

2019年にはノウフクJAS日本農林規格)が制定されました。ノウフクJASは「多様であること」に価値を見出します。農福連携商品の背景にある社会的価値を認めるこの規格によって、障がいの有無に関わらず、すべての人が自他の多様性を受け入れ、非均一性の中にある優しさや強さに価値を見出すひとつのきっかけとして、豊かな共生社会実現の一助となることが期待されています1

 学生時代に公衆衛生学をご指導いただいた先生から「おもしろいことやってるよ」と、先生が保健所長を務める地域の農福連携を紹介していただいたことが、私と農福との出会いでした。その地域は自殺対策をきっかけに地域の健康づくりとして先駆的に取り組まれていました。

農福の素晴らしいところは、農福連携をとおしてこれまで出会うことのなかった農家の方や林業、酪農など農林水産分野の方々とたくさん出会って輪が広がっていくところです。研究として一緒にノウフクJASを用いた商品開発、販路開拓をさせていただいている農家さんからは、「農福学連携だね」と大学も仲間に加えていただいた言葉を頂戴しました。自分の役割、居場所を作っていただき、とても嬉しかったことを覚えています。誰でも役割と居場所があることは大切なことです。これからも農福連携の研究を通じて、少しでも社会貢献につながればと思います。

1) https://noufuku.jp/know/jas/



就労継続支援A型事業所「杜の家ファーム」が取得したノウフクJASイチゴ「よつぼし」を用いたイチゴのパウンドケーキ

最近の更新状況
韓国との「距離感」 久留島哲[2024年6月25日]
岡山の空とドビュッシーの音楽 桐岡亜由美[2024年5月27日]
デジタル社会に想う 米田瑞生[2024年5月1日]
推し活ブーム 中平絢子[2024年3月28日]
マラソンを通じて思うこと 森本眞寿代[2024年1月23日]
こころを大切にする 赤井美智代[2023年10月31日]
「栄養教諭」は「食の大切さ」の伝道師です 岩崎由香里[2023年9月29日]
日本語の変化と日本語教師 山田勇人[2023年8月8日]
教育は長く、人生は短し 神田將志[2023年7月31日]
永遠に生き続ける言葉 酒井正治[2023年7月5日]
働くことと愛すること 毛利猛[2023年5月16日]
茶道の心得 野々上敬子[2023年3月30日]
絵本の世界への切符(認定絵本士養成講座) 磯野千恵[2023年2月27日]
わくドキの子どもの心に寄り添う 前田信美[2023年1月27日]
みなさん データサイエンスを勉強しましょう 岩本隆志[2022年12月14日]
農福学連携をとおして 大島珠子[2022年11月24日]
母と私と息子たち 目良宣子[2022年10月3日]
「地元」に伝え残したいもの 大木淳子[2022年9月21日]
プラットフォーマーと大学 西川英臣[2022年8月1日]
新たな教育県岡山に向けて 菅野昌史[2022年7月21日]
現場から得られる宝物 横溝功[2022年6月8日]
好感度はどう上げる? 藤田依久子[2022年5月27日]
英語圏へのどこでもドア 中野香[2021年6月2日]
不要不急の30年  田辺大藏 [2020年7月16日]
コロナ禍の中で  北岡宏章[2020年6月30日]