山陽リレーコラム「平井の丘から」

湯たんぽのすすめ  奥山 真由美
[2019年1月18日]

掲載日:2019年1月18日
カテゴリ:看護学研究科・助産学専攻科・看護学部

 現代では、冬の寒い時期には、エアコンやファンヒーター、電気毛布など便利な暖房器具が多くあります。しかし、それらは循環を良くしたり、体を温めたりなどのメリットがありますが、その反面、体の水分を奪い、脱水症を引き起こす原因になったりもします。意外にも、夏よりも、冬の方が脱水症になりやすいことはあまり知られていません。

 私は、以前、湯たんぽの効能について研究をしていました。実験の結果、湯たんぽは、布団の中の温度を上昇させるのではなく、直接的な温熱刺激(輻射熱)により体を温めることがわかりました。また、足元を温めても、足の指の血流や皮膚温は上昇しますが、手の指の血流や皮膚温、顔の鼻尖部の皮膚温には影響しませんでした。しかし、主観的には、全身が温まる感じや快適感が高くなりました。

 湯たんぽは、電気毛布などに比べて、湯の温度が時間とともに下がることがとてもすばらしいと思います。電気毛布や電気あんかは温度が一定であるため、発汗が多く、眠りについた後、朝は布団を蹴飛ばしていることもあります。つまり、入眠時には気持ち良くても、時間がたつと発汗や不快感が生じるのです。発汗は体水分を減少させ、脱水症を引き起こしやすくなります。湯たんぽは入眠時には快適に、その後の発汗や不快感は減少させることができます。

 さらに、湯たんぽは電気代もかからず、災害時にも有用です。今は、ゴム製や金属製、プラスチック製など様々な種類があり、ホームセンターでも購入できます。ぜひ、寒い冬に足元に湯たんぽを置いて寝てみてください。

ゴム製湯たんぽ
プラスチック製湯たんぽ
金属製湯たんぽ

ベトナム フーコック島  海本 友子
[2019年1月11日]

掲載日:2019年1月11日
カテゴリ:言語文化学科

 ビーチに出かけた孫たちをホテルのプールサイドで待っている。南洋の高い木々が風に揺れる。水着の欧米人たちが長い白い手足を無造作にさらして、デッキチェアで寝そべっている。ここはまるでハワイ?それとも村上春樹の世界か?

 ホテルの従業員たちは現地の若者である。本学にもここ数年増えてきたベトナムの留学生たちと似た雰囲気で、親近感を覚える。人懐っこい表情や勤勉な働きぶりに留学生たちを重ねる。

 まだあまり知られてない離島のリゾート地ということで誘われたのだが、外資系のホテルが林立し、あたり一帯は観光客で不夜城となっている。

 しかし、川向こうの地元の市場には小屋のような建物がひしめき、細い路地裏に人や物が行き交う。地面に直に広げられ炎天下に晒らされた魚や肉、香辛料の匂いにむせ、散らかる生ゴミに思わず身が竦んだりする。

 2 泊したホーチミンではバイクが津波のように次々と押し寄せる光景に息を飲む。信号もほとんどない町中を、湧き出てくるような車とバイクと人が、まるで危険なゲームをくぐり抜けるように動き続けている。町には人だけでなく、食べ物も品物も溢れている。

 実は、私にとってベトナムは悲惨なベトナム戦争(1965~1975)の国であった。私たちの大学時代は学生運動が過激だった。正義感に溢れる学生たちが「ベトナムを救え」と反戦運動に立ち上がった。その頃、私も平和で豊かな日本社会でのうのうと生きていることに後ろめたさを感じていた。どこかに置いてきたあの頃の気持ちを思い出した。最後に訪れた「戦争証跡博物館」で、悲惨な長い長い戦いに耐え、抵抗の末自分たちの国を取り戻したベトナムの人たちの底力に感服し、留学生たちのここまでの道のりに思いを馳せた。

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