山陽リレーコラム「平井の丘から」
セルフ・エフィカシー 加藤由美[2020年2月25日]
セルフ・エフィカシー(self-efficacy)って聞いたことありますか?
日本語では、自己効力感と訳されています。カナダ人心理学者アルバート・バンデューラが社会的学習理論の概念として提唱しました。
自己効力感とは、ある特定の成果を上げるために「自分はきっとできる」「できそうだ」という確信の気持ちを実感を伴って持っていたり、自分にはその能力があると認知している状態と定義されています。このポジティブな感覚が、自己効力感だといえます。
この「明るく前向き」は、開発すべき大きな能力だといえます。自己効力感は、もともとの性格ではなく、自身の体験から育てていくことができます。バンデューラが述べた4つの要件について、お伝えします。
- 成功体験:何かをやり遂げた、成功した実体験(小さなことでいいから成功体験を積む)
- 他人の成功体験:他の人が成功した体験をじっくり観察すること(モデリング:お手本となる人(自分に近い人がいい)の動作や行動を真似して、その人と同じ結果を得る)
- 言葉がけや励まし:他の誰かにできると励まされること(先生やコーチ、先輩)
- 高揚感と想像:できると思える環境に身を置いたり、ありありと想像したりすること(気持ちが上がる音楽を聴く、自分と違う世界の人やモノに触れて、刺激を感じる)
上記の4つ「小さな成功体験」「モデリング」「励まし」「想像」を毎日の生活に意識的に取り入れて、自身の自己効力感を高めてみませんか?
「睡眠のお話」 梅﨑みどり[2020年2月5日]
すっきりとした目覚めは、1日のスタートを応援してくれます。そして、気持ちの良い睡眠は学習や作業効率のアップに繋がります。
睡眠は年齢と共に変化するといわれており、睡眠時間は、新生児では1日16時間程ですが、成長するにしたがって減少します。夜間の睡眠時間は10代で約8.0時間、20代で7.0時間程度になり、40代で6.5時間、65歳では6.0時間と短くなります。睡眠によって、心と体の休息が得られ、記憶の整理やホルモンの調節、脳の老廃物の処理などがなされます。中年期以降には深い睡眠が減り、より浅い睡眠が増え、さらに高齢になると中途覚醒が増えます。そして、成人の約5人に1人が不眠の訴えを持っているともいわれています。
厚生労働省の健康づくりのための睡眠指針20141)には、睡眠に関する基本的な考え方が示されています。勤労世代では日中の眠気が睡眠不足のサインでもあったりしますが、睡眠不足を感じて、ダラダラ眠ることや、就寝時間を早めることはむしろ逆効果になるそうです。
心地よく入眠するための方法としては、昼間20~30分程度の軽いウォーキング、就寝時間を一定にする、就寝の約90分前のリラックスしたバスタイム、室温の調整、就寝の3時間前には携帯やパソコンの電源をOFFにする、ハーブティを飲むなど自分に合ったリラックス法をみつけることが良いようです。私は、首と肩の凝りが和らぐ枕を愛用しています。
睡眠の質を高め、日々の暮らしを心豊かに過ごす方法を見つけてみませんか。
