山陽リレーコラム「平井の丘から」
セルフ・エフィカシー 加藤由美
掲載日:2020年2月25日
カテゴリ:看護学研究科・助産学専攻科・看護学部
セルフ・エフィカシー(self-efficacy)って聞いたことありますか?
日本語では、自己効力感と訳されています。カナダ人心理学者アルバート・バンデューラが社会的学習理論の概念として提唱しました。
自己効力感とは、ある特定の成果を上げるために「自分はきっとできる」「できそうだ」という確信の気持ちを実感を伴って持っていたり、自分にはその能力があると認知している状態と定義されています。このポジティブな感覚が、自己効力感だといえます。
この「明るく前向き」は、開発すべき大きな能力だといえます。自己効力感は、もともとの性格ではなく、自身の体験から育てていくことができます。バンデューラが述べた4つの要件について、お伝えします。
- 成功体験:何かをやり遂げた、成功した実体験(小さなことでいいから成功体験を積む)
- 他人の成功体験:他の人が成功した体験をじっくり観察すること(モデリング:お手本となる人(自分に近い人がいい)の動作や行動を真似して、その人と同じ結果を得る)
- 言葉がけや励まし:他の誰かにできると励まされること(先生やコーチ、先輩)
- 高揚感と想像:できると思える環境に身を置いたり、ありありと想像したりすること(気持ちが上がる音楽を聴く、自分と違う世界の人やモノに触れて、刺激を感じる)
上記の4つ「小さな成功体験」「モデリング」「励まし」「想像」を毎日の生活に意識的に取り入れて、自身の自己効力感を高めてみませんか?
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