地域マネジメントコンテスト2019 審査結果

金 賞
一般部門

子ども食堂

岡山県立倉敷古城池高等学校 社会学・観光探究チーム ワッショイ!とーかーず


重点部門

ここたま

岡山県立玉野高等学校 片山菜帆・近藤愛里紗・斉藤瑠衣伽

銀 賞
一般部門

岡山御津高生×地域が贈る「注文を間違えるレストラン」ルネストラン~高齢者を支える~

岡山県立岡山御津高等学校 河原典香・古元舞・堀田成美


重点部門

観光と地域活性化~SDGsの視点から~

岡山県立邑久高等学校 阿部智実・國定凜太郎・岩本充貴

岡山商工会議所会頭賞
一般部門

鳥獣被害の実態と対策~進撃の巨人を参考にして~

倉敷翠松高等学校 内田惟斗


重点部門

伝統を世界へ!~白石踊りで笠岡を世界へ発信~

金光学園高等学校 高田愛珠・古江唯華

審査員特別賞
一般部門

子どもたちの幸せにむけて~YKGすみれの取り組み

岡山県立矢掛高等学校 高橋愛実・木山優月・長谷川なずな・萩原かりん・池田美咲


重点部門

児島湖周辺ツアープラン「のんびりポタリング ~八浜の魅力を再発見!~」

玉野光南高等学校 成山凌子・西谷菜沙・吉井夏妃

参加賞

池田動物園活性化~入園者数増加に向けて~

岡山県立岡山東商業高等学校 坂本歩夢・谷光・工藤里莉・松島萌果


竹林から里山へ~興陽生の考えるモノづくり~

岡山県立興陽高等学校 光畑玲音・浅野良太・森島義貴・山内將太郎


私たちの地域と課題

山陽女子高等学校 永井日向


和気町商店街活性化プロジェクト

岡山県立和気閑谷高等学校 粕井禅斗・花房友斗

会場賞

子ども食堂

岡山県立倉敷古城池高等学校 社会学・観光探究チーム ワッショイ!とーかーず

審査結果総評

審査委員長 大橋和正

学部審査員 松尾純廣

同     白井信雄

第1回 山陽学園大学地域マネジメントコンテストでは、26件の応募をいただき、事前の書類審査を経て、12件(一般部門8件、特別部門4件)の発表、5名の審査員による審査と表彰を行いました26件すべての研究において、努力と知恵の詰まった内容であるにも関わらず、発表時間の制約から、発表件数を12件に絞らせて頂きましたことに、ご理解をいただきたく存じます。

発表された取組み(発表に至らなかった取組みも含めて)は、どれも学ぶことが多い立派なものでした。審査結果の総評を記し、報告とします。


(1) 準備された素晴らしいプレゼンをした高校

衣装を身につけたり、身振り・手振りの熱演あり、踊りの実演あり、明るく元気のよいプレゼンが披露されました。思いが伝わり、心を動かされました。

発表時の訴求性を審査項目としており、一般部門の金賞(倉敷古城高等学校)と銀賞(岡山御津高等学校)、特別部門の金賞(玉野高等学校)は、訴求性に関する得点が高く、受賞に至りました。

特に、倉敷古城高等学校は、子ども食堂の活動について、プレゼンテーターがエプロン姿で登場し、スライドにも自分たちで書いた漫画が登場する等、完成度が高いプレゼンでした。


(2) 新規性の得点で特に優れていた高校

高校生には、大人には思いつかないような、斬新なアイディア(新規性)が期待されます。

今回の発表団体の中で、新規性の得点が高かったのは、一般部門の商工会議所会頭賞(倉敷翠松高等学校)と特別部門の金賞(玉野高等学校)でした。

倉敷翠松高等学校は鳥獣被害対策というネガティブな問題への対策を通じて、観光振興を図るというアイディアが評価されました。

玉野高等学校は、「ここたま(個々が私たちのふるさと たまの市)」という地域のパンフレットを提案し、QRコードやスタンプラリー等を組み入れるといった具体的なアイディアが高く評価されました。


(3) 未来性と融合性で得点が高い高校

地域マネジメント学部は、専門分野や手法の融合によって、地域課題の解決を図ることができる人材育成を図っています。このため、本コンテストにおいても、実現可能性、新規性、訴求性といった審査項目以外に、未来性と融合性を審査項目にしました。

発表された取組みでは、押し並べてこれらの審査項目の得点は、他の審査項目より相対的に低いという結果でしたが、一般部門の金賞(倉敷古城池高等学校)は未来性の得点、重点部門の銀賞(邑久高等学校)は融合性の得点が相対的に高かったことが、上位入賞に結びつきました。

倉敷古城池高等学校は、子ども食堂の活動を続けていくことで実現していく未来像を具体的に描いていました。

邑久高等学校は、SDGs(Sustainable Development Goals)の視点を持ち込み、海洋保全や住み続けられるまちづくりの観点から、観光ツアーを具体化した点が評価されました。


(4) 福祉や観光に分野が集中

発表された12件の分野は、一般部門では福祉分野が4件と多く、そのうち3件が金賞と銀賞、審査員特別賞となりました。重点部門では、「観光まちづくり」「地域防災」「気候変動」をキーワードとしていましたが、発表に進んだのは「観光まちづくり」分野だけという結果でした。

防災や気候変動に加えて、農業、自然環境、ごみ問題、交通、集落再生、国際対応等のように、地域課題は多様にあります。さらに多様な分野の応募を期待します。


本コンテストは、地域の課題解決の実践を通じた人材育成を趣旨とする地域マネジメント学部において、高校生による地域活動を応援し、高校生同士の交流や高校と大学との連携の機会とすべく、開催したものです。不十分な点もあったかと思いますが、出会いを大事にして、継続をしていくことで、成果がでてくるものと信じております。

地域活動に取組む高校生のさらなる発展を願います。そして、来年度のコンテストにおいても、活発な高校生と会えることを楽しみにしています。

以上