公開講座

「歴史から考えるコロナ後」をテーマに第1回公開講座が開催されました
 2021年度 山陽学園大学・山陽学園短期大学 公開講座「『コロナ後の社会を考える』~歴史から考えるコロナ後&近年の事象から考えるコロナ後~」の第1回が11月13日(土)に開催されました。
 今回は、本学副学長であり、また総合人間学部学部長である谷一尚教授による講座でした。タイトルは「コロン交換と感染症の世界史~歴史から考えるコロナ後~」。コロン交換とは、米歴史学者アルフレッド・クロスビーが提唱した用語で、コロンブス(スペイン語でクリストバル・コロン)が旧大陸と新大陸の間で行った作物などの交換を表したものです。このコロン交換によって持ち込まれた感染症は先住民に大きな被害を与えましたが、世界の歴史に目を向けても同様のことが起こっています。人は、モノとヒトの動きが引き起こす感染症の流行と、その結果起こる社会の衰退を避けることができなかったようです。
 免疫と隔離、そして医療イノベーションで現在のコロナ禍を乗り越えることができるのか。今回の講座は、過去の感染症の歴史から学び、その知恵を活かしてコロナ後をいかに生きるべきかを考える良い機会となりました。 

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「近年の事象から考えるコロナ後」をテーマに第2回公開講座が開催されました
 2021年度 山陽学園大学・山陽学園短期大学 公開講座「『コロナ後の社会を考える』~歴史から考えるコロナ後&近年の事象から考えるコロナ後~」の第2回が11月27日(土)に開催されました。
 今回は、環境政策・持続可能な地域づくりを専門とする地域マネジメント学科の白井信雄教授による講座でした。「近年の大災害と人・社会の転換~コロナ後の未来を予測し、提案する」と題し、私たちをとりまく多様なリスクの中から、東日本大震災と福島原発事故、西日本豪雨、そしてこの新型コロナ禍という大災害をとりあげ、いずれであっても私たちの社会経済システムの欠陥が被害を甚大なものとしていると指摘しました。
 新型コロナ禍については、(1)近年のパンデミックの多くが動物由来感染であり、人類と自然との関係のバランスの取り方が人類のパンデミックリスクを高めていること、(2)経済活動のグローバル化が感染拡大を加速させたこと、(3)新型コロナによる対策として三密回避の対策がとられ、この状況変化がリモートワーク、リローカリゼーションという変化をもたらしたという点を整理しました。また、リアルとリモートとの融合、地産地消にかかるニュービジネス、15分コミュニティづくり等、これまでにない創造的な取り組みが進んでいるという点では、制約が転換を生んでおり、それを今後に活かすべきと提案しました。
 リスク社会が目に見える形で露わになっている今日。私たちは、何を知り、何を考え、何をめざし、何を変えていくか。私たちのあり方が問われる時代になっています。

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