山陽リレーコラム「平井の丘から」

大学コンソーシアム岡山の地域貢献委員長として「日ようび子ども大学」「エコナイト」を担当して  澁谷 俊彦
[2018年8月27日]

掲載日:2018年8月27日
カテゴリ:地域マネジメント学科

 大学コンソーシアム岡山の地域貢献委員長を受けて7年目になります。地域貢献委員会の担当事業は、子ともたちに岡山の大学を知ってもらう1日のイベント「日ようび子ども大学」と、大学のライトダウンをきっかけに始まったエコロジー啓発活動「エコナイト」、そしてボランティア活動支援です。イベント全体運営を事務局と一緒にしながら、本学の学生たちの出展・出店のマネージャとの2役をしています。

 本学から今年の6月の「日ようび子ども大学」には「森と高原のまにわ・東あわくらおもしろ教室」を出展しました。3年前から学生達と実施している中山間地域支援活動の一端を子どたちに伝えるのが狙いです。 7月の「エコナイト奉還町会場」には本学からは、学生部のマネージメントで運営・音楽演奏・うらじゃの演舞をすることができました。私の分野からは東日本大震災被災地との交流活動「第4回ゆりあげ朝市」を出店しました。毎回ゆりあげ港から取り寄せた特産品を利益抜きで販売しています。詳しくは「大学コンソーシアム岡山への参加記録」をご覧ください。

 岡山県内の全大学の活動の運営に参画していることと、その活動に加わっていく本学の学生を見ることができるのは、大学教員としての大きな楽しみです。

日本との出会い  班 偉
[2018年8月2日]

掲載日:2018年8月2日
カテゴリ:言語文化学科

 1970年代初頭、文化大革命の嵐が中国全土を吹き荒らす中、中学生の私は乱読に耽る日々を送っていた。ある日、『少年時代』『創造十年』など郭沫若の自伝を読んでいると、思わず旧制六高留学の追憶に惹き付けられてしまった。あ~、遠い国・日本に岡山という町があり、岡山には旭川や後楽園がある。え~、若き日の文豪が旭川畔の下宿で大和撫子と駆け落ち同然に暮らし始めたって......遥か海の彼方へ思いを馳せた。

 高三の時(76年9月9日)、毛沢東が病死した。文化大革命も徐々に終息に向かうが、高校を出た直後、安徽省の片田舎に強制移住された。運よく大学入試に合格し、78年9月、安徽師範大学歴史学部に入学した。同年8月に日中平和友好条約が締結、10月に鄧小平が日本公式を訪問、12月には「改革・開放政策」が登場......、今思えば、「開国」という歴史的転換期に巡り合った。折しも高倉健主演の映画が解禁され、中国各地で「日本ブーム」を巻き起こしていく。当時の大学はまだ日本語科目がなくて、ラジオ日本語講座を聞きながら独学を始めた。やがて飽き足りず、大学図書館にある日本関連の書物を読破し、勢い卒論テーマを「明治啓蒙思想の構造」という物々しいものにした。

 卒業後、もっと明治維新について勉強したいと思って、天津にある南開大学大学院日本史専攻修士課程に進学した。そのまま博士課程へ進み、東京女子大学から来られたT教授の集中講義も聴講させてもらった。「班君、日本に留学したいか?」--、T教授が帰国前にかけてくれたこの一言が人生の転機となった。1987年3月6日、私は来日し、岡山大学文学部日本史H教授の門下生になった。

 光陰矢の如く、往事夢の如し。

日本関連の書物
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